グラフィックデザイナーにとって蓄積すべき価値は、作品点数や瞬間的な売上ではない。
第三者が判断材料として参照する情報の総量である。
短期収益を前提にしない活動は、設計がなければ自己満足で終わる。
しかし、再現可能な情報として整理された知識は時間とともに価値へ転換する。
日本的デザイン領域は需要に対して実務資料が不足しており、体系化自体が専門性になる分野である。
重要なのは量ではなく構造化である。
信用資産として成立する条件
成立する情報には共通点がある。
再現できる
引用できる
検索で見つかる
実務に使える
感想は蓄積されない。
数値と構造は蓄積される。
日本の伝統色を語るだけでは記録だが、色番号を付ければ資料になる。
美しさを述べるだけでは印象だが、比率を分解すれば設計になる。
日本的デザインが専門領域になりやすい理由
海外需要が継続して存在する
実務向けの整理が少ない
歴史的根拠を示せる
和風デザインは多用されているが、再現方法は共有されていない。
つまり視覚文化の空白領域が残っている。
ここを構造として整理すると専門分野になる。
研究として扱う対象
対象は思想ではなく視覚構造に置く。
抽出対象
色彩構成
視線導線
配置の重心
抽象化された文様
美しさを語るのではなく、成立条件を特定する。
具体作業
色を数値化する
面積比率を分析する
構図を分解する
文様を幾何化する
観察は行為だが、数値化は記録になる。
記録が積み上がると資料になる。
デザイナーが購入する本の性質
支持されるのは思想書ではなく参照書。
デザインアーカイブ
カラーレファレンス
タイポグラフィ見本帳
パターン図案集
事例カタログ
共通点は読書ではなく使用を前提としている点にある。
日本的デザインの場合は
伝統色の数値化
文様の分類
構図の分解
余白の規則化
ここまで整理されると実務資料として機能する。
Pinterestの活用方法
検索は名称ではなく視覚特徴で行う。
Japanese graphic design
Japanese minimal layout
Traditional Japanese color palette
Seigaiha pattern
Kamon design
収集後は鑑賞で終えず
色抽出
トレース
分類
を行うことで参照可能なデータへ変換される。
長期価値としての位置付け
収益を直接目的にしない活動は成立する。
ただし出口が必要になる。
専門領域として参照される
判断材料として使われる
検索で到達される
この状態になったとき、時間投資は信用へ変換される。
日本的グラフィックを色・構図・文様へ分解し蓄積すると、知識ではなく領域になる。
信用資産は量ではなく構造から生まれる。