ストレスを最短で回復させる行動マニュアル
理不尽なことが起きた直後、人の脳と身体は通常の思考状態ではなく「防衛モード」に入る。
その結果、怒りや不快感が強くなり、同じ出来事を何度も思い出しやすくなる。
この時間帯に多くの人がやってしまうのは、すぐに問題を解決しようとすることだ。
しかし実際には、直後の2時間は解決の時間ではない。まず神経の状態を落ち着かせる時間である。
ここを理解して行動すると、ストレスはかなり早く回復する。
なぜ理不尽な出来事は強いストレスになるのか
理不尽な出来事が起きると、脳はそれを危険として認識する。
その結果、次の反応が起きる。
・扁桃体が危険信号を出す
・交感神経が優位になる
・アドレナリンが分泌される
これは身体が戦う準備をしている状態である。
身体では次の変化が起きる。
・呼吸が浅く速くなる
・筋肉が緊張する
・思考が攻撃的になる
・同じ場面を何度も思い出す
この状態では冷静な判断は難しい。
だから最初にやるべきことは問題を考えることではなく、神経の興奮を下げることである。
ストレス直後にやってはいけない行動
理不尽な出来事の直後は判断の精度が下がる。
このタイミングでやりがちな失敗は次の行動である。
・その場で言い返す
・長文メッセージを書く
・SNSに投稿する
・すぐに結論を出す
・相手を徹底分析する
直後の2時間は結論を出す時間ではない。
まず自分の状態を整えることが先である。
最初の15分は身体を落ち着かせる
強いストレスを受けた直後は身体が戦闘状態になっている。
そのため最初にやるべきことは身体の緊張を下げること。
効果が高い方法は次の通り。
・ゆっくり長く息を吐く
・少し歩く
・肩や首をゆるめる
・冷たい水を飲む
特に呼吸は即効性がある。
4秒吸う
8秒吐く
吐く時間を長くすると副交感神経が働きやすくなる。
軽い運動はストレスを早く処理する
怒りのときは身体が戦闘モードになっている。
このエネルギーを身体で消費すると回復が早くなる。
おすすめの行動。
・早歩き
・階段を使う
・ストレッチ
・軽いスクワット
強い運動でなくていい。
身体を動かすだけで神経の興奮は落ちやすくなる。
甘いものは脳の緊張を緩める
ストレス時に甘いものを食べたくなるのは自然な反応である。
糖質は脳内で次の作用を起こす。
・ドーパミンの分泌
・セロトニンの増加
これらは安心感や満足感に関係する神経物質である。
おすすめは次の食品。
・チョコレート
・アイス
・和菓子
・甘いコーヒー
炭酸は神経を切り替える刺激になる
炭酸飲料もストレス対処として有効である。
炭酸は
・口腔刺激
・呼吸リズムの変化
・迷走神経刺激
を起こす。
その結果、身体の緊張が切り替わりやすくなる。
おすすめの飲み物。
・炭酸水
・コーラ
・エナジードリンク
笑いは脳の回路を変える
ストレス対処として非常に強い効果があるのが笑いである。
怒りのときに働く脳の中心は扁桃体だが、笑いを理解するには前頭前野が働く。
つまり笑いは脳の回路を切り替える。
その結果
・ストレスホルモンが減る
・思考が客観的になる
・気分が軽くなる
短いお笑い動画やコメディを見るだけでも効果がある。
お経や自然音は思考のループを止める
ストレスが長引く原因の多くは、同じ出来事を何度も思い出すことである。
この状態を止めるのに役立つのが単調な音である。
例えば
・雨音
・川の音
・波の音
・森林の環境音
・お経
こうした音は刺激が強すぎず、思考の反復を弱める。
温かい飲み物は副交感神経を高める
温かい飲み物も神経を落ち着かせる。
温度刺激は迷走神経を刺激し、副交感神経を働かせやすくする。
おすすめの飲み物。
・コーヒー
・お茶
・スープ
・味噌汁
ストレス回復を早める行動の組み合わせ
理不尽な出来事の直後は、複数の方法を組み合わせると回復が早い。
例えば次の流れ。
少し歩く
↓
甘いものを食べる
↓
炭酸を飲む
↓
自然音やお経を流す
↓
お笑い動画を見る
↓
温かい飲み物を飲む
身体、神経、気分を同時に変えることでストレスは落ちやすくなる。
理不尽ストレスを長引かせる原因
理不尽な出来事が長く残る最大の原因は反芻思考である。
反芻思考とは、同じ出来事を何度も思い出してしまう状態である。
この状態になると
・怒りが何度も再燃する
・集中力が落ちる
・気分が回復しない
身体や環境を変える行動は、この思考ループを止める助けになる。
理不尽な出来事を避けることはできない。
しかし直後の2時間の使い方によってストレスの長さは大きく変わる。
身体を動かす
呼吸を整える
甘いものを食べる
炭酸で気分を切り替える
笑いで脳の回路を変える
お経や自然音で思考ループを止める
温かい飲み物で神経を落ち着かせる
この順番で神経状態を整えると、理不尽なストレスはかなり早く回復する。